こんにちは。歯科衛生士の川口です。
梅雨も終盤に差し掛かり、もうすぐ暑い夏がやってきますね。
年々暑さが厳しくなってきているような気がしますが、みなさんは夏をどう乗り切っていますか?
今年もコロナ禍でお家時間が長くなりそうですが、注意していただきたいことがあります。
それは・・・夏は、″むし歯になりやすい季節″でもあるのです!!!
夏の暑さの影響で、冷たいジュースやアイスを飲んだり食べたりすることが多くなるからです。
コーラを飲むと歯が溶けるといわれるのはみなさん聞いたことがあるかもしれませんが、炭酸飲料に限らず砂糖が入った甘いジュースもとても危険です。
皆さんは「pH」という言葉をご存じですか?
これはイオン指数の英語の略で、リトマス紙を使って、酸性・アルカリ性を判定するための指数でpH7が中性とされているものです。
歯の表面には、とても硬いエナメル質という層がありますが、エナメル質は酸にとても弱い性質を持っています。
数値にすると「pH5.5」以下になると歯が溶け始めます。
pHがより小さいものは虫歯になるリスクが高いということになるので、飲み物のpHを知ることが大切です。
水・ミネラルウォーターはpH7.0ですので、むし歯のリスクはありません。
お茶や無糖コーヒーはpH6.5となりますので、暑い季節にはこれらを水分補給とするといいですね。
皆さん意外に思うかもしれませんが、紅茶は市販のものだと砂糖が入っておりpHが5.5ですので、飲みすぎには注意してください。
コーラはなんと、pH2.2というかなり低い酸性の数値です。
飲むと歯が溶けるといわれるのは、pHが他のものに比べるととっても低いからだとわかりますね。
暑い季節は冷たい飲み物が飲みたくなりますが、虫歯のリスクについて注意しましょう。
ですが、どうしても甘いものが飲みたいときがありますよね。
pHの低いジュースを飲んだからといって、すぐに虫歯になってしまうというわけではありません。
お口の中では、唾液の成分によって溶けて歯から出ていったカルシウムを元に戻してくれる働きがあります。
これを「石灰化」といいますが、石灰化の途中にまた甘い物を飲むことでサイクルが追い付かなくなって、どんどん歯が溶けてしまいます。
長時間かけてだらだら飲みをすることでむし歯のリスクが高くなるので、短時間で飲むように心がけてください。
正しく水分補給をして、熱中症に気を付けて今年の夏も健康に過ごしましょう!!!